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2013/05/25

直島へ

先日、家具の納品のため直島へ向かいました。

神戸もそう。

瀬戸内海に面した県・島々は、

海の穏やかさと呼応するかのよう

のんびり、ゆったりしている印象があります。

そんな瀬戸内では、今年、春・夏・秋と三期に分けて芸術祭が開かれています。

私たちが訪れた時期は、ちょうど春の期が終わったところだったのですが、

それでも、訪れる観光客は多く、

平日といえど、賑わっていました。

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直島は、以前から訪れてみたいなあと思っていました。

この島に「人が集まってくる」

その理由を知りたかったのです。

もちろん、1日や2日の滞在では何も見えてこないのかもしれません。

しかし、なにか、ぼんやりとではあるけれど、

自分なりに肌で感じ、たくさんのものを得てきたような気がします。

P1090843

無事、納品を終えた翌日、

「地中美術館」を訪れました。

Dscn2115

海を見渡せる小高い丘に、安藤忠雄・建築の、地中に埋まる美術館があります。

絵をみる。

作品をみる。

というよりは、「その空間を味わう」美術館なんだと思います。

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話は変わりますが、トルコに「アスクレピオン」という

古代ローマ時代の医療施設の遺跡があります。

時代も時代ですから、今のように切って開けて閉じて、の手術が行われるわけでもなく、

今、私たちが飲むような薬を投与されるわけでもなく、

そうなると、医療といっても

身体を治すというよりは、身体を癒す、心を治す場であったような気がします。

その遺跡を初めて訪れたときは、冬の終わり、まだ春は来ていない頃でした。

観光客も、まばらで

陽光を浴びて光り輝く荘厳な遺跡といよりは、質素で閑散とした風情が

自分の心をとらえました。

「静かだなあ」

治療院に向かう地下通路があるのですが、

その薄暗さ、

俗の世界から

神聖な世界へ抜けていくような

その通路で体感していた

「浄化」していくこと。

それを、この「地中美術館」の、ある作品で感じていました。

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その作品をみるためには、

靴を脱いで上がります。

スリッパに履き替えます。

そのスリッパが、病院で履くような、あの白いような薄ベージュ色のような、ビニールのスリッパで、

床も独特な感触なので

(実際に鑑賞に行かれる方のために詳しくは書きません)

身体に感じるのは、診療に向かう「病院」なんです。

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こちらのブログでも度々、書いているのですが、

現在、妊娠中の自分。

元気は元気なのですが、

早朝からの長距離の移動、家具の納品、暑さ。

などで、通常の身体では感じない疲れを、それなりに感じていたようで、

美術館に到着しても、

なかなか身体がついていかない状態ではありました。

しかし、美術館の空間に入り、

しばらく、薄暗い空間で身を休めたり、

静かに歩いているうちに、

先に書いたアスクレピオンの地下通路で感じていた

「浄化」していくことを、ここで感じていたのです。

遠くトルコの古代の遺跡と、

海に浮かぶ小さな島の、地に埋まった空間が

自分の身体のなかで、シンクロしていました。

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この美術館の鑑賞の大きな要素に「静寂」が、あります。

「静か」でないと、感じとれない微細な空気が流れています。

閉館間際の時間に鑑賞をしていたので、

私たちには、この「静寂」が存分に与えられていました。

鑑賞後、カフェの外で身を休めます。

Dscn2112

日が暮れていく時間です。

穏やかだなあと思いました。

P1090838

直島は「アートと暮らす」独特な島であることを実感しました。

体感するためのアートが、ここには存在していて

ここに来なければ、それを味わうことは出来なくて、

だからこそ、人は遠くからでも、この島にやって来る。

そんな気がしました。

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